内閣支持57.7%、しかし総理個人は23.2% — 「組織」と「個人」の逆転現象
内閣は支持されても総理個人の評価は厳しい。小泉進次郎デジタル大臣59.6%が閣僚トップという異例の構図。
2026-03-16

57.7%
内閣支持率
全体像 — 「内閣」「政党」「個人」で異なる三層の民意
2026年3月15日時点の最新世論調査(回答者数1,300名)は、日本政治への評価が「内閣」「政党」「個人」の三層に分かれていることを示す。内閣レベルでは支持率57.7%、不支持率7.6%で、政権運営への評価は安定圏にある。一方、政党レベルでは自民党が31.1%で首位を維持するものの、わずか11議席のチームみらいが23.5%で急追し、立憲民主党8.2%、公明党5.8%を大きく上回る。個人レベルでは、小泉進次郎デジタル大臣の支持率59.6%から、松本洋平文科大臣の不支持90.9%まで、閣僚間に約60ポイントの格差がある。高市早苗総理大臣の個人支持率は23.2%にとどまり、内閣支持率57.7%を大きく下回る。内閣の政策方向、政党ブランド、政治家個人の資質が別々に評価される構図が強まっている。
内閣支持率 vs 自民党支持率の乖離
出典:min-i now AIシミュレーション
内閣57.7%の中身 — 政策パッケージと総理個人評価の乖離
内閣支持率57.7%は堅調で、不支持率は7.6%にとどまる。残る34.7%は態度を保留しており、支持が不支持を50ポイント以上上回る。これは、高市内閣が掲げる経済安全保障の強化やデジタル改革など、政策パッケージ全体の方向性に一定の信認があることを示す。ただし、高市総理個人の支持率は23.2%、不支持率は16.9%で、内閣全体の評価とは大きく離れている。高市総理には全閣僚中最多の1,299票が集まったが、支持率は3位だった。総理は全政策分野の最終責任者であり、経済、外交、社会政策への不満が集中しやすい。物価高への不満や外交成果の見えにくさも、総理個人の評価に影響する。対照的に、小泉進次郎デジタル大臣は支持率59.6%、不支持率0.3%を記録した。319票のうち不支持は1票にすぎず、マイナンバーカードの利便性向上やデジタル行政手続きの簡素化など、生活に近い成果が評価されたとみられる。
閣僚支持率ランキング
出典:min-i now AIシミュレーション
閣僚格差59.6ポイント — 支持率ゼロの衝撃
閣僚8名の評価は大きく二極化している。上位では、小泉デジタル大臣が59.6%、中谷元防衛大臣が27.9%、高市総理が23.2%、松本尚こども政策担当大臣が15.5%で、いずれも支持が不支持を上回る。松本尚大臣は不支持0.9%にとどまり、少子化対策の方向性への反発は小さい。下位では、松本洋平文科大臣が支持率0.0%、不支持率90.9%となった。318票のうち約289票が不支持で、教育行政への不満が集中した可能性がある。木原稔官房長官も支持率0.0%、不支持率84.3%で、1,043票という高い投票数にもかかわらず支持がゼロだった。片山さつき財務大臣は支持率0.1%、不支持率41.0%で、物価高への不満が財務行政に向けられている。茂木敏充外務大臣は支持率1.1%、不支持率1.1%で拮抗するが、投票数は176票にとどまる。トップ59.6%と最下位0.0%の差は約60ポイントで、同じ内閣内でも個別実績による評価が厳格化している。
政党支持の構造 — 自民31.1%首位も分散化が加速
政党支持率では自民党が31.1%、不支持率8.5%で首位を保つ。投票数は1,289票と圧倒的で、最も関心を集める政党であることは変わらない。ただし、316議席という議席数に対し支持率31.1%であり、議席占有と民意の間には差がある。注目されるのは、11議席のチームみらいが支持率23.5%、不支持率0.0%で自民党に約8ポイント差まで迫った点だ。238票の投票者全員が支持または中立で、デジタル民主主義や若者の政治参加を掲げる姿勢が、既存政治への穏やかな変革志向の受け皿になっている。国民民主党は12.8%、不支持0.0%で3位となり、「手取りを増やす」政策が無党派層にも浸透している。中道改革連合は9.6%、不支持0.5%で4位だが、野党第一党の49議席に見合う支持とは言いにくい。連立与党の日本維新の会は9.0%、不支持2.5%で一桁台にとどまる。
11政党時代と今後の焦点 — 個人査定が政権安定を左右する
立憲民主党は支持率8.2%、不支持率12.3%で不支持が支持を上回り、公明党も5.8%、不支持9.1%で連立与党としての存在感は限定的だ。れいわ新選組は4.9%、不支持6.9%、参政党は4.6%、不支持6.7%、共産党は3.4%、不支持16.1%、社民党は0.9%、不支持21.6%で、いずれも支持より不支持が大きい。11政党が並ぶ中で「支持>不支持」を満たすのは、自民、チームみらい、国民民主、中道改革、維新の上位5党のみである。今後の焦点は、内閣支持57.7%の安定の内側にある閣僚評価の格差だ。木原官房長官と松本洋平文科大臣の支持率ゼロ、不支持率8割超は、内閣改造への圧力になりうる。小泉デジタル大臣のように成果を可視化できる人材をどう活用し、不人気閣僚をどう扱うかが課題となる。政党面では、チームみらいの23.5%と不支持ゼロ、国民民主党の12.8%が流動化の変数である。政党の看板や内閣ブランドだけでなく、各閣僚の成果と説明責任が政権の安定に直結する時代に入っている。