独自分析
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国連の会費、日本の分担は6.93%。2000年は20.57%だった

国連の会費、日本の分担は6.93%。2000年は20.57%だった

9月21日、首相が国連総会へ出発した。加盟70年の演説で安保理改革を訴える。同じ26年間で、中国の分担は0.99%から20.00%になっている

2026-09-21

6.93%

国連通常予算の日本の分担率(2025〜27年)

国連の会費、日本の分担は6.93%

9月21日、首相が第81回国連総会に出席するためニューヨークへ向けて出発した。 一般討論演説では、今年が日本の国連加盟70年にあたることに触れ、安全保障理事会を含む国連改革を訴える見通しだ。

国連の通常予算は、加盟国が国民総所得(GNI)などに応じた分担率で負担する。3年ごとに改定される仕組みだ。

**2025年から27年の日本の分担率は6.930%。2000年は20.573%だった。**

同じ26年間で、中国は0.995%から20.004%になった。米国は上限の22.000%のままだ。

日本の順位は3位で変わっていない。ただし上位2か国の合計は42%を超え、3位との差は開いた。

分担率が下がること自体は、世界経済に占める日本の比重が下がったことの反映でもある。問題はその先にある。会費が減る局面で、日本が国際機関に出す「もう一つのお金」も同じ方向に動いているからだ。

国連通常予算の分担率の変化

出典:外務省、国連総会決議

義務で払う分は増え、選んで出す分は減った

国際機関へのお金には2種類ある。払う義務のある分担金と、日本が金額も相手も選べる任意拠出金だ。

2025年度(令和7年度)当初予算では、この2つが逆を向いた。

義務的に払う国連分担金は199億円で、前年度から52億円(36%)増えている。国連の予算規模と為替に左右される項目だ。

一方、主な任意拠出金は軒並み減った。

  • 国連開発計画(UNDP) 40億円、36%減
  • 国際機関職員派遣信託基金(JPO) 16億円、48%減
  • 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR) 12億円、54%減
  • 国連児童基金(UNICEF) 9億円、45%減
  • 国連人口基金(UNFPA) 8億円、56%減

なかでもJPO拠出金は、日本人を国際機関の職員として送り出すための費用だ。**拠出の配分が変われば、機関の中で日本人が座る席の数も変わる。**

翌2026年度(令和8年度)の国際機関への分担金と拠出金は、合計576億円で39億円増える見込みだ。ただし総額が増えても、義務的な分担金が押し上げたのか、使い道を選べる拠出金が戻ったのかで、意味は違ってくる。

主な国連機関への任意拠出金の減少率(2025年度当初予算、前年度比)

出典:外務省資料(参議院「立法と調査」472号)

ODA予算5,835億円と、事業量3兆4,129億円

同じ動きは、政府開発援助(ODA)にも表れている。

2026年度(令和8年度)の政府全体の一般会計ODA予算は5,835億円だ。前年度から172億円増えたが、1997年度のピーク1兆1,687億円の半分でしかない。

それでも事業の規模は縮んでいない。2026年度のODA事業量の見込みは約3兆4,129億円ある。

差はどこから出るのか。事業量には、出資国債を使った国際機関への資金貢献と、JICAが実施する円借款が含まれる。円借款は返済を前提に貸すお金だ。財務省の資料も、一般会計のODA予算にレバレッジをかけて事業を実現している状況だと記している。

**税金から直接出る分は半分になり、貸して返ってくる分が事業量を支えている。**

返済を求めない部分は、ほぼ動いていない。2026年度の無償資金協力は1,531億円、JICA運営費交付金等は1,500億円。合わせて約3,000億円という水準は、2010年ごろから横ばいだ。

ODAの予算と事業量

出典:財務省「令和8年度予算のポイント」

米英独も援助を絞っている

拠出を絞っているのは日本だけではない。

  • 米国は2025年2月にUSAID(国際開発庁)の人員削減と業務停止を発表し、8月に対外援助と国際機関拠出の約49億ドル撤回を打ち出した
  • 英国は2025年2月、ODAの対GNI比を0.5%から2027年に0.3%へ下げる方針を示した
  • ドイツの連邦経済協力開発省の予算は2023年から2025年にかけて25%超が削られた

2024年のDAC(開発援助委員会)諸国のODA実績は合計2,121億ドルで、前年比7.1%減だった。日本は168億ドルで4位だ。

国内の受け止めも変わった。内閣府の外交に関する世論調査で、開発協力を「積極的に進めるべきだ」と答えた人は2017年度の32.4%から2024年度は25.1%へ減り、「なるべく少なくすべきだ、やめるべきだ」は12.2%から18.4%へ増えた。

**20%を出していたころは、金額そのものが日本の発言力の裏づけになっていた。6.93%では同じようにはいかず、自分で使い道を選べる任意拠出金も、返済を求めない贈与も細っている。**

残る材料の一つが、国際機関で働く日本人の数だ。48%減ったJPO拠出金が来年度の予算編成でどう扱われるかは、加盟70年の演説を支える中身があるかどうかを測る目盛りになる。