衆院選の候補者は4人に1人が女性。当選は7人に1人だった
9月16日発表のジェンダーギャップ指数で、日本は145カ国中117位。政治分野は4つ上がって121位になったが、2月の衆院選で当選した女性は68人と前回より5人減っている
2026-09-22
14.6%
衆院の当選者に占める女性の比率
候補者は過去最高、当選者は前回割れ
2026年2月8日に投開票された衆院選で、女性の立候補者は313人だった。全候補1,284人の24.4%にあたり、前回2024年の23.4%を上回って過去最高になった。
**一方、当選した女性は68人。全465議席の14.6%だった。**
前回は73人で15.7%。候補者の比率が1.0ポイント上がった選挙で、当選者の比率は1.1ポイント下がっている。二つの比率の差は9.8ポイントに開いた。
仮に当選者の比率が候補者と同じ24.4%だったなら、女性議員は113人になる計算だ。実際は68人で、45議席分の開きがある。
候補者を増やす取り組みは、この選挙でも前に進んだ。進まなかったのは、そこから議席に届く割合のほうだ。
衆院選に占める女性の比率(候補者と当選者)
出典:日本経済新聞、時事通信の選挙集計
117位の内訳
9月16日、世界経済フォーラムがジェンダーギャップ指数の2026年版を公表した。日本は145カ国中117位、スコアは0.670で、前年から順位を1つ上げた。
分野別に見ると偏りがはっきりする。
- 健康:49位
- 教育:68位
- 経済:119位
- 政治:121位
政治分野は前年の125位から4つ上がり、スコアも0.085から0.105になった。この分野を測るのは三つの指標だ。国会議員に占める女性の比率、閣僚に占める女性の比率、そして過去50年間に女性が首脳を務めた年数である。
2025年に初の女性首相が就任したことで、三つ目がゼロでなくなった。一方、衆院の女性議員は2月の選挙で5人減っている。**順位の改善と議員の数の動きは、逆を向いている。**
日本はG7で唯一の100位台が続く。スコアはドイツが0.817、フランスが0.779で、0.670の日本とは開きがある。
ジェンダーギャップ指数2026 日本の分野別順位(145カ国中)
出典:世界経済フォーラム
9.8ポイントの差はどこで生まれるか
では、候補者が過去最高になっても当選者が増えなかったのはなぜか。当選者の比率は、女性候補を何人立てたかだけでなく、その候補がどの議席を争ったかで決まる。
小選挙区は1議席に1人しか通らない。比例代表も名簿の順位がそのまま当落に効く。誰をどの選挙区に立て、名簿の何番に置くかは、各政党が選挙ごとに決めている。女性候補の比率は政党ごとに差があるため、全体の候補者比率が上がっても、どの政党がどれだけ議席を得たかで当選者の比率は動く。
2018年に成立した候補者均等法は、男女の候補者数をできる限り均等にするよう政党に求めた。ただし努力義務で、罰則はない。政府は第5次男女共同参画基本計画で、2025年までに候補者の35%という目標を置いているが、24.4%はその手前で止まっている。
同じ傾向は国会の外にもある。閣僚は19人中3人で15.8%。女性議員が0人か1人の市区町村議会は594あり、全1,741議会の34.1%を占める。
衆院選で当選した人に占める女性の比率
出典:内閣府男女共同参画局、報道各社の選挙集計
2027年春に試されること
ジェンダーギャップ指数の三つの指標のうち、女性首脳の在任年数は、在任が続くかぎり毎年積み上がる。議席が1つも動かなくても、政治分野のスコアは来年以降も上がりうる。指数の順位と、国会に女性議員が何人いるかは、分けて読んだほうがいい。
候補者35%の目標も、次の焦点は「何人立てるか」から「どこに立てるか」に移っている。現職の強い小選挙区に新人を立てるのか、比例名簿の上位に置くのか。ここが変わらなければ、候補者の比率だけが上がり、当選者は14%台にとどまる計算になる。
2027年春の統一地方選は、その最初の実地の場になる。女性議員が0人か1人の議会594という数字が動くかどうかが、候補者を増やす段階の先に進めたかを測る目安になる。